抄読会スライドの作り方|例つき・構成と批判的吟味のまとめ方
抄読会スライドの作り方を、書誌情報→背景→方法→結果→吟味→臨床応用の構成から解説。批判的吟味(クリティカルアプレイザル)のまとめ方とAI活用法も紹介します。

抄読会は、論文を紹介する会ではありません。論文を素材に、診療や業務にどう活かすかを検討する場です。したがってスライドも、要約より吟味(クリティカルアプレイザル)と応用に重点を置きます。この記事では、抄読会スライドの標準構成とまとめ方を解説します。
抄読会スライドの基本構成(9ブロック)
| # | ブロック | 内容 | 枚数目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 書誌情報 | 著者・雑誌・年・研究デザイン | 1 |
| 2 | 背景 | この論文が扱う臨床疑問 | 1-2 |
| 3 | PICO | 対象・介入・比較・アウトカム | 1 |
| 4 | 方法 | デザイン、対象基準、評価項目 | 2-3 |
| 5 | 結果 | 主要アウトカム、統計値 | 3-4 |
| 6 | 吟味 | バイアス、内的・外的妥当性 | 2-3 |
| 7 | 限界 | 著者が述べた限界と、自分の評価 | 1 |
| 8 | 臨床への応用 | 自施設でどう使うか | 1-2 |
| 9 | 結論・引用文献 | まとめ | 1 |
結果スライドの作り方
結果は、主要アウトカムから順に示します。
- 主要アウトカムの数値(効果量、信頼区間、p値)を明記する
- 副次アウトカムは主要の後ろに
- 表は可能な限りグラフ化する
- 統計値の意味(有意差の有無だけでなく臨床的な大きさ)を添える
批判的吟味(クリティカルアプレイザル)のまとめ方
吟味パートで問うべきポイントは、研究デザインによって異なります。
| デザイン | 主なチェックポイント |
|---|---|
| RCT | ランダム化、盲検化、ITT解析、サンプルサイズ |
| 観察研究 | 交絡、選択バイアス、追跡率 |
| 診断精度研究 | 参照基準、盲検化、スペクトラムバイアス |
| システマティックレビュー | 検索戦略、異質性、出版バイアス |
「どこが weak point か」「結果はどの程度一般化できるか」の2点は、必ず自分の言葉でまとめます。
臨床への応用を必ず入れる
抄読会で最も価値が高いのは、このパートです。次の3点を明示します。
- 自施設の患者・業務に当てはめられるか(外的妥当性)
- 導入する場合の障壁(コスト、人員、手技など)
- 明日から変えること、または経過観察すること
AIで論文PDFから抄読会スライドのたたき台を作る
抄読会の準備は、論文を読み込み、要約と吟味をまとめる作業に時間がかかります。このうち、構成の整理と初稿づくりはAIで短縮できます。
Felo AI Slides では、論文PDFをアップロードすると、書誌情報→背景→PICO→方法→結果→吟味の構成に沿ったスライド初稿を生成できます。
- 抄読する論文のPDFを用意する
- Felo AI Slides にアップロードする
- 生成されたスライドで構成を確認し、PICOを自分の言葉で整理する
- 結果スライドの数値を本文と照合する
- 吟味と臨床応用を自分で書き加える

数値と解釈の正確性は必ず原典で確認してください。 AIの要約は見落としを含む可能性があるため、吟味パートは自分の読解で書き上げることをおすすめします。
よくある質問
抄読会スライドは何枚が目安ですか?
30分の抄読会で15〜25枚が目安です。結果と吟味に半分以上の時間を使う配分にしてください。
論文の図表をそのまま使ってもいいですか?
引用の範囲と出典明記が必要です。会の性質(院内・公開)に応じて、著作権と利用規約を確認してください。
発表が苦手でも構成でカバーできますか?
できます。PICOと吟味の観点が整理されていれば、聞き手との議論が生まれ、発表の完成度は自然に上がります。
まとめ
抄読会スライドは、①書誌情報→背景→PICO→方法→結果→吟味→応用の構成、②主要アウトカムの数値を明記、③臨床応用を自分の言葉でまとめる、の3点が基本です。
構成のたたき台はAIで作り、論文の吟味と応用の検討に時間をかけてください。
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