症例発表スライドの作り方|例つき・構成と時系列の見せ方
症例発表スライドの作り方を、症例提示→経過→検査→診断→治療→考察の構成から解説。時系列の見せ方、匿名化の注意点、AIでのたたき台作成も紹介します。

症例発表は、1例の経験を共有し、診療の質を高めるための発表です。読む側は「同じ状況に遭遇したとき、どう動けばいいか」を知りたいと考えています。そのためスライドは、経過の時系列と、判断の理由が伝わる構成が重要です。この記事では、症例発表スライドの標準構成と見せ方のコツを解説します。
症例発表スライドの基本構成
| # | ブロック | 内容 | 枚数目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 表紙 | 演題・氏名・所属・利益相反 | 1 |
| 2 | 症例提示 | 年齢・性別・主訴・既往歴 | 1-2 |
| 3 | 現病歴・経過 | 時系列で | 2-3 |
| 4 | 検査所見 | 身体所見・血液・画像 | 2-4 |
| 5 | 診断 | 診断名と根拠 | 1 |
| 6 | 治療・経過 | 介入と経過 | 2-3 |
| 7 | 考察 | 判断のポイント、鑑別 | 2-3 |
| 8 | 文献的考察 | 同様の報告との比較 | 1-2 |
| 9 | まとめ・謝辞 | 学びの共有 | 1 |
経過は「時系列1枚」で見せる
症例発表で最も分かりにくいのが、経過が長い症例です。入院日・検査日・治療開始日・転帰を1枚のタイムラインにまとめると、その後の詳細スライドが理解しやすくなります。
コツ:タイムラインには「日付」と「判断したこと」をセットで書く。出来事だけでなく、なぜその判断をしたかを添えると、考察につながります。
検査画像の見せ方
- 1枚に画像を詰め込みすぎない(比較したい画像は並べて、矢印で所見を示す)
- 所見は画像上に直接注釈を入れる(口頭説明だけにしない)
- 個人情報の写り込みがないか確認する(氏名・ID・日付)
個人情報と倫理の注意
症例発表では、患者の匿名化が必須です。施設の規定に加えて、次の点を確認してください。
- 顔・氏名・カルテ番号などの直接識別情報を除外する
- 希少疾患など、間接的に個人が特定されうる情報の扱いを検討する
- 発表・公開の可否を、施設の倫理規定に照らして確認する
- 画像使用の同意要件を確認する
考察の作り方:3つの問いに答える
考察スライドは、次の3つの問いに答える形で構成すると深まります。
- この症例で判断が難しかった点はどこか
- 鑑別として何を考え、どう除外したか
- 同様の症例に遭遇したとき、何をすべきか(実践的な学び)
AIで症例発表スライドのたたき台を作る
症例発表は、カルテの要約・検査所見・経過メモなど、素材が文章で揃っているため、AIで構成を整えるのに向いています。
Felo AI Slides では、症例メモや経過サマリをアップロードすると、症例提示→経過→検査→診断→治療→考察の構成に沿ったスライド初稿を生成できます。
- 症例の経過メモ(匿名化済み)を用意する
- Felo AI Slides にアップロードする
- 生成されたスライドで時系列と構成を確認する
- 検査画像と数値を差し替える
- 考察を自分の言葉で書き加え、PPTまたはPDFで書き出す

患者情報の入力可否は、必ず所属施設の規程に従ってください。 匿名化が済んでいない情報はAIに入力しないでください。
よくある質問
症例発表スライドは何枚が目安ですか?
15分の発表で15〜20枚が目安です。経過と考察に枚数を配分し、検査画像は必要なものだけに絞ってください。
珍しい症例でなくても発表できますか?
できます。典型的な症例でも、判断に迷った点や鑑別のプロセスに学びがあれば、発表の価値は十分にあります。
考察と文献的考察はどう分けますか?
考察は自験例の解釈、文献的考察は先行報告との比較です。前者で「自分の学び」、後者で「位置づけ」を示すと役割が明確になります。
まとめ
症例発表スライドは、①症例提示→経過→検査→診断→治療→考察の構成、②経過は時系列1枚で整理、③考察は「難しかった点・鑑別・実践への学び」の3問いに答える、の3点が基本です。
構成のたたき台はAIで時短し、匿名化と考察の言語化に時間を使ってください。
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